17歳 〜マイ ディア エンジェル〜
(C)1998 Systemsoft Corporation (C)1998 RYOU TANAKA
テキスト作成日:1998年8月17日(Version 0.8)
メーカー 発売日 対応機種 HDDインストール容量
SystemSoft 1998年7月30日 Windows 95 不明です(^^;
現時点での評価
シナリオ 操作性 グラフィック サウンド 総合
ゲームの概要
「あしながおじさん」をモチーフとした、ひとりの女の子を2年間支援するのが主な目的の恋愛育成シミュレーションゲーム。
主人公は、バイトで稼いだお金で、毎月金銭的な支援とプレゼントを女の子に贈り、女の子は毎月主人公に近況を記した手紙と写真を送ってくれるのだ。
送ったプレゼントやメッセージカードは、彼女の能力に影響を与え、マルチエンディングという形でその成長の結果を知ることになる。
また、主人公のバイト先には女の子がしばしば訪れ、そこで彼女にどう接するかもゲーム展開やエンディングに影響してくるのだ。

・・・このゲームは「大戦略」や「マスターオブモンスターズ」で有名なSystemsoftの作品なのだが「あの硬派なSystemsoftが恋愛育成SLGとは・・・。時代の流れかのう・・・(遠い目)」というような老人めいた感想が最初の印象だった。
それでも何となく興味を引かれたのと、パッケージに貼られた初回限定版というステッカーに「どうせ買うなら限定版だよな」というある種の焦燥感に駆られてつい買ってしまったのだ(笑)。
(↑まったく「初回限定」という言葉に弱いよなー(自爆))
ゲーム自体は1プレイがだいたい2〜3時間で終わるお手軽さなもので、とりあえず2回クリアした。
というわけで、このレビューは現時点での評価であることをあらかじめお断りしておく。
シナリオ
物語は、身寄りのない女子高生「夏目文香」を支援していた人物が急死し、神様(?)のきまぐれからフリーターの青年として生まれ変わるところから始まります。プレイヤーは正体を隠して文香の成長を見守る「あしながおじさん」と、アルバイト先で文香と出会い、次第に親しくなっていく青年というふたつの立場で文香と接する、今までにない恋愛育成シミュレーションです。
(パッケージより引用)

物語の幕開けから割と突拍子もない展開だが、主人公が40〜50歳のまさに「あしながおじさん」だと感情移入できそうにないので(爆)これはこれで正解だと思う。
文香とその友達3人、そしてどこにバイトに行っても同じ顔をしている店長と、登場人物が少ないだけにそれぞれのキャラがきちんと立っており、楽しくプレイできた。また、ゲーム全体の雰囲気も悪くない。
最初のプレイでは、全体的な能力値を重視(というか、思うままにプレイしたら結果的にそうなった)2度目は学力重視で進めたら、途中から文香から送られてくる手紙の内容が全然違ったものになったので、思ったよりシナリオのヴォリュームはあるのかもしれない。
(エンディングが違うだけで、途中のイベント等の展開はだいたい同じと思っていた)
劇団のオーディションを受けて落ちたり、2度目のプレイでは最初の就職試験がだめだったりと、決して順風満帆ではない文香の学生生活を見ていると、落ち込んだときは俺に声かけてくれよ、話くらいなら聞くぜ、などと兄貴風を吹かせたくなったりするし、結構、感情移入してプレイすることができたように思う。
(試験に落ちたのは、俺の育て方がまずかったせいかも知れないが(苦笑))
物語の最初に、神様(?)から2年間という期限付きで転生したから、2年たつとこの世から離れなくてはならないのだが、もう少し文香のことを見守ってやりたいなと、なんだかせつなくもなった。
操作性
残念ながら、操作性はあまりよいとはいえない。
階層式(というのだろうか)のコマンドを選んだ後、元の画面に戻るときに、普通なら右クリックでキャンセルできるはずだが、このゲームはいちいち「元に戻る」コマンドを選ばなくてはならないのだ。
まぁ、左クリックだけでプレイできるので、あまりパソコンに慣れていない人でも操作を覚えやすいという利点があるのかもしれないが、やっぱり右クリックキャンセルは欲しいところだ。
で、非常に気になるのが、画面切り替えの遅さでフェードイン・アウトのスピードが遅く、何度も繰り返してプレイするにはちょっと辛い。
ゲーム自体はスピーディに展開して、いい感じなだけに、こういった部分でもたもたするのは残念である。
グラフィック
田中良氏(代表作に「スーパーリアル麻雀」シリーズなど)がキャラクターデザインなのだが、最近の氏のデザインはかなり癖があり、好き嫌いが別れそうな絵柄だ。
なおCGなどの質は結構高いと思う。
サウンド
音楽はMIDI音源で、CD−DAには対応していないようだ。
曲自体は、特に印象に残ったというほどではないが、悪くもないといったところか。
ただ、カラオケイベントでの文香の歌(残念ながら、ヴォーカルがないので歌というより曲だが)は、しんみりとした曲でお気に入りである。
なお、文香からの手紙の朗読とエンディング時のみ、声優の氷上恭子さんによる文香の声を聞くことができる。
総合
最初のプレイを終えたときは、まぁ、こんなものかなという感じだったが、2回目のプレイで前回とはかなり違った手紙やイベントを見ることができ、意外と奥が深いのかも、という印象を持った。
上にも書いたように、ゲームはテンポよく進むのであと2・3回くらいはプレイしたいかなという感じだ。
(プレイした2回ともあんまりいいエンディングじゃなかったし(^^;)
ゲームの雰囲気もよく、個人的には気に入ったのだが、画面切り替えの遅さだけが残念だ。
(修正パッチを作ってください>Systemsoft)

ページ作成:蒼月 白羽