久遠の絆
(C) 1998 FOG
テキスト作成日:1999年2月8日(version 0.5)
最終更新日:1999年3月1日(サウンドの評価を見直した)
メーカー 発売日 対応機種
FOG 調べておきますぅ(^^; プレイステーション
現時点での評価
シナリオ 操作性 グラフィック サウンド 総合
シナリオ
「久遠の絆」は、3部からなる壮大なスケールの物語だ。

現在の総プレイ時間が約16時間と、1回のプレイ時間にしてはかなりの長丁場のゲームなのだが、1000年の長きにわかって織りなす愛や憎しみを描いたシナリオの完成度はかなりのものだ。

特に第1部の素晴らしさは特筆もので、あの名作「痕」にも迫ろうかというほどの衝撃を受けてしまった。
結局、6時間ほどぶっ通しでプレイし、第2部に入ったときには、それだけでもう良質のADVを1本終えたような充実感を味わったほどだ。
だが、物語の全体を見渡すと、残念ながら「痕」を追い越すことはできなかったと言わざるを得ない。
というのは、文章を読んでいるうちにぐいぐいと引き込まれるシーンと、ちょっとひいてしまうシーンがあり、ラストに向かって一直線に盛り上がる映画や小説というよりは、なんていうか、1年間くらいの連続ドラマを見ているような感じだったのだ。

これをもう少し例えていうと、TV版の「ガンダム」といってもいいかもしれない。
毎週放送するアニメって、ストーリーの繋ぎ目が気になったり、時にはイマイチおもしろくない回が存在したりするものだけど、まさにそんな感じなのだ。
で、「ガンダム」はその後、人気の高まりに答えて劇場公開された。
こちらの方はうまくストーリーを再編集し、本当に必要な部分だけで構成されたおかげで、3部作まとめるとかなりの長時間になるにもかかわらず、最後まで一気に見れてしまうほどの名作になり得たのだが・・・。

この「久遠」もそれと同じように思えるのだ。
スタッフロールを見ると、脚本は何人かで手分けして書かれたらしく、確かに、そのライターごとのノリなんかでテンションに微妙なムラがあったと思う。
だから、誰か1人が全部のシナリオを見直して「ガンダム」の劇場版を創るみたいに、必要のないシーンを削ったり文章を書き直したりして、もう一度全体を練り直し再構成すれば、もっともっとすごい作品になるような気がする。

まぁ、そんなわけで「惜しいな〜」というのが現時点での感想だ。
栞というのは、3人いる「久遠の絆」のヒロインの1人だ。
俺の一押しキャラなのだが、残念ながら彼女はメインヒロインではなく、だからハッピーエンドはトゥルーエンドではない。

だけど、栞シナリオは俺にとってはトゥルーエンドだったと思うのだ。
(まだ本来のトゥルーである万葉エンドを見てないけど、あえてそう言い切っておこう(笑))。

まぁ、幼なじみだったり、暗く落ち込みそうな状況でも栞がいると周囲をぱっと明るくしてくれる性格だとか、いかにも俺のツボを突いてるキャラなのは言うまでもないけど(爆)、彼女の本当の魅力は第3部で発揮されてます。
どちらかというと頼りない、俺が守ってやらなきゃって思わせる栞(まぁ、そこも彼女の魅力のひとつなんだろうけど)が、本当はとても芯の強い娘なんだってね。
・・・・こういう、ある程度イメージが固まったキャラの意外な一面を知ることで、改めて惚れ直すというのは「連続ドラマ」ならではかもしれないなって思ったりもするな〜(^^;

さて、最初、主人公は、メインヒロインの万葉に運命的でかつ、激しい恋愛感情を抱く。
確かに、万葉はえらく美人で、ある意味完璧なのかもしれないけど、どうも俺はしっくりこなかった。
「栞の方が、ずっとかわいいやん」って思ってた。
だから、ゲーム中の俺とは感覚がずれてるというか、少し距離を置いて見てた部分もあったのよね。
でも3部になって、ようやく主人公も本当は栞が一番必要なんだということに気付き始めると「よっしゃ〜」てな感じでシンクロ度が急上昇した。
そして、上にも書いたように栞の本当の強さを知り、ますますヤラれちゃうわけですが(^^;

う〜む、ちょっと(いや、かなり(^^;)説明不足な気がするぞ・・・。
まぁ、そのあたりは次回以降の宿題ということで(爆)。

そういえば、このゲーム、それだけを拾うと特に何でもない台詞が、なぜかひどく印象に残ることがあった。
たとえば、最初の方の栞の台詞でもあったんだけど、うろ覚えなので引用はしないでおこう。
・・・って、何だ、そりゃ(自爆)。

ページ作成:蒼月 白羽