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幻蒼ネットワーク
なんとなく戯言(2005年02月)
2005/02/22
「ソニー、クリエの新機種投入を終了」
近頃のPDA市場の冷え込み具合から、クリエの終焉自体は充分予測できたことですが、実際にその記事を目にするとやはり寂しいものです。
昨年末にクリエのユーザーサイトとしては最大手だった「クリクラ!」の活動休止を知ったときもショックでしたが…。

クリエとの付き合いは本当に初期からで、2000年9月の1号機「PEG-S500C」以来、結構な数のクリエを所有(実際に何機あるかはあえて書きませんが(苦笑))してきました。
クリエというか、Palmマシンを振り返ると、独特のユーザーサイドの熱気に感激したことを覚えています。
数多く公開されたPalmwareの導入やら自分好みの環境の構築など、本当に楽しみながらクリエをいじっていたものです。
その勢い(?)で俺自身も「瞳」というPalmwareを制作し、はじめて趣味のプログラムとして公開したのもいい思い出ですね。

とはいえ、去年頃から急激にクリエへの興味が薄れていたのもまた事実で、最後の機種となった「PEG-VZ90」は結局購入しませんでした。
「PEG-VZ90」を購入しなかったのは単純に高すぎたからですが(苦笑)、興味が薄れたのはなぜだろうと考えてみると漠然と浮かぶ答えがあります。
PalmOSを搭載したハードウェアとしては「PEG-TH55」(現在の愛機です)で一応の完成をみたような気がします。
320x480という高解像度な液晶を装備したスタイリッシュなストレートボディでありながら、バッテリーの持ちもよく、情報端末ハードとして充分な魅力を備えていました。
一方、ソフト面では「クリエオーガナイザー」というソニーとしては気合いの入ったアプリ(それまでの標準搭載のアプリは置き換えを前提としたような、よくいえばシンプルなものだった)を搭載していたものの、動作が重かったりと惜しい出来でした。
どうもソフト面での充実を図りきれなかったのがクリエの終焉を招いた原因の一端ではないか、と思うわけです。
今にして思えば中盤から終盤にかけては新機種ラッシュが続き、ハードウェアにソフトがついて行けてないという印象が強かったですしね。
なので、「VZ90」発売から結構時間がたち、そろそろソフトに力を入れた新機種でまた唸らせてくれるかも、と期待していたのですが…。

個人的には今でも携帯電話よりPDAに魅力を感じていますし、ソニーには今後も何らかの形で情報端末の新たな可能性を追求していって欲しいなぁ、とどうもうまく考えがまとまらないままつらつらと書いてみました。
2005/02/05
「ドラゴンクエストVIII」クリア。
プレイ時間は80時間超えてました。いやぁ、長かった〜。

「VII」があんまりな出来だったので今回不安もありましたが、佳作といっていい作品だったんじゃないでしょうか。
そーいえば「VII」って歴代シリーズで唯一エンディングを見てないんだよなぁ。20時間くらいプレイしたところで断念したような気が。

で、どうやらまだ別のエンディング(真エンド?)があるらしく、まだ「ドラクエVIII」での冒険は完全終了していないものの、ひと区切りつけたということでつらつらと感想を書いていきたいと思います(ここからネタバレありますのでご注意)。
そーいえば、タイミング良く隠しダンジョンの情報も出てますね。

まず、よかった点。

「見渡すかぎりの世界がある。」というキャッチコピー通り、広大な世界を3Dで描ききっているところ。
特にすごいな、と思ったのは街やダンジョン等で割とありがちな、地形の外の部分が黒ベタ(やらグラデーション)になってなくて、ちゃんと周りに繋がっていたのには感心しました。
…ちょっと説明下手でわかりにくいかもしれませんが、たとえば街で一番端に行ったときに街の外が描かれてなくて何もない空間だったりすることが地形をポリゴンで作っているゲームではよくありますよね。
SRPGだと戦闘用の地形モデルが空間に浮かんでいたり(俺の「nayuta」でもそうじゃん(苦笑))。
まぁ、これは表示ポリゴンの節約やらで事情はよくわかるのですが「ドラクエVIII」では世界の構築にすごくこだわってるな、と感じました。
あと、フィールドマップ自体もこれまでのシリーズより広く作られているみたいで「世界を旅している」感が出ていたように思います。

一方、ダンジョンに関しては割とあっさり目で、しかも毎回最初のうちにマップが手に入ります。
3Dマップだとカメラを回したりしているうちに自分がどっちに向かっているかすぐにわからなくなってしまうために、わざとこういうヌルい仕様になっているのでしょうが、ここら辺のバランス感覚はさすがです。

今回キャラクタも含めて全てポリゴンになったおかげで、ダイナミックなイベントシーンがいくつも見られました。
ドラクエらしい味のある鳥山氏のイラストの雰囲気そのまま、しかも彼らの表情豊かなこと!
たとえば、エンディング近くでヤンガスが衛兵を「ガスッ」と殴るシーンや、ククールが本当に悔しそうにテーブルを叩くシーン(嫌みなチャゴスに怒るところ)で、あぁ、こいつら俺のことを仲間だと思ってくれてたんだな、って胸が熱くなりました。
というのも、今作の仲間たちはゼシカはともかく、俺的には第一印象からイマイチ感が漂いまくっていたので、80時間一緒に冒険をしてきて最後にようやく「絆」みたいなものを感じた瞬間でした。

あと、今作で一番印象深かったイベントをあげておきましょう。
結構最初の方でしたが、アスカンタ城での王妃との再会(?)のシーン。
愛する王妃を失った王がただひたすらに落ち込むのがよくわかる、実に素敵な女性でした。
このイベントは従来の手法では表現しきれなかったのではないでしょうか。

で、イマイチだと感じた点をいくつか。
まず第一にあげたいのが「練金釜」。
二つ、ないしは三つのアイテムから新しいアイテムを作り出せるというアイディア自体は悪くないのですが、「ドラクエVIII」では全般的にお金が貯まりにくい上に「このアイテムが後々(練金で)必要かも」と思うとおちおち武器やら防具を下取りに出せません。
「ふしぎなきのみ」などのパラメータアップ系アイテムも同様で、気軽に使えなくてどうにもストレスがたまりました。
「練金釜」システムを生かすのなら、もっと気軽に練金を試せるようなバランス(お金やら練金にかかる時間)にして欲しかったですね。
レシピもヒントではなく、いっそそのものズバリ答えを教えてくれてもよかったのではないかと思います。

「仲間との会話」システムも今回は不満が残ります。
同じ去年に出たリメイク版「V」はもうとにかく会話が豊富で、なにかするたびに「会話」「会話」「会話」とまさに会話三昧でした。
特にフローラを選んだ場合、実はあんまり彼女のことを知らないまま結婚してしまうわけで、冒険の合間に会話を続けることで彼女の本当の魅力を知ることができます。
また、自分の子供たちについてもストーリー上ほとんど一緒に過ごすことができず、ある日突然パーティに加わります。
そんな「急造の家族」ともいえる主人公一家に、スーパーファミコン版ではあまり感情移入ができなかったのですが、この、実に地味なうえに手間は膨大にかかる開発者泣かせな会話システムを圧倒的なボリュームで搭載したおかげで、ラスボスを倒しにいく時に、もっと一緒に冒険していたいのにな…と思えたほど彼らのことを愛せたのでした。
結果、リメイク版「V」は俺の中でドラクエ最高傑作の位置にあります(ちなみに、それまではファミコン版「IV」)。

話が逸れましたが、今回の会話は少々ボリューム不足な気がしました。
まぁ、あの「V」と比べるのもあんまりな気がしますが、それでも最後の方でオーブを集めているときに該当の街にいても「何寄り道してんだ」みたいな会話になったのには閉口しました。
上記のように、あまり第一印象のよくなかった仲間だっただけに、もっと会話で盛り上げて欲しかったですね。
もちろん、思わず笑った会話とか、ぐっときた会話もあるにはあったのですが…。

ストーリーについては結局好みの問題になるのでいいたい放題書いちゃいますが、ドルマゲスを倒した後はもっとカタルシスを感じられるような仕掛けが欲しかったです。
一応最初の方からドルマゲス打倒が旅の目的だったわけで、達成感が希薄なまま新たな敵を延々と追いかけ続けさせられるのは正直辛かったなと。
それでなくてもやたらお使いばかり(しかも、チャゴスやら不愉快な連中も多い)でストレスがたまる旅なわけで、いっそ、馬姫さまが人間に戻ってそのままパーティに加わるくらいのご褒美があってもよかったかも。
そーいえば「VIII」ではこのミーティア姫がとてもお気に入り。
不思議な泉や夢での彼女のセリフやら仕草が異様に可愛いらしくて早く元に戻してあげたいのに、とにかく引っ張る引っ張る…。う〜ん。

なんかめちゃ長くなりましたが(苦笑)最後に音楽について書いて終わりにしたいと思います。
毎回ドラクエをやるときは戦闘曲を楽しみにしています。
これまでのシリーズはどの曲も名曲ぞろいで、とくに「V」「VI」あたりからは容量に余裕が出てきたおかげか、展開を楽しめるようにもなりました。
あのトホホな「VII」でも戦闘曲は格別ですしね。

さて「VIII」はどうかというと、う〜ん、微妙(苦笑)。
正直、今回音楽は元気がなかったような気がします。
それでもラスボスの曲やらエンディングの曲(まだ一回しか聞いていませんが)は、さすがと思わせる出来でした。
あと、そうそう、なんでレティスの曲がラーミアなんだ?と不思議でしたが、なるほどそういうことだったのかと最後に唸らされましたね。

「ドラクエVIII」は開発がレベル5に変わって最初の作品ですが、その開発力の高さは充分に示すことができたんじゃないでしょうか。
この先もレベル5開発なら安心できそうです(リメイク「IV」もPSとはいえもうちょっとがんばって欲しかった…)。
ただ、次作も3D路線でいくことを既に堀井氏が語っているようですが、個人的にはリメイク版「V」くらいの3D具合(?)が一番ドラクエには合っているような気がします。


P.S.ちょうどこれを書いていたところ、フォームからメッセージをいただきました。
CGIエラーになっていたのはこちらのミスです。すみません。
原因はCGIのパーミッション設定で実行権が外れていたからです。
どのタイミングでおかしくなったのかは不明ですが、前回更新時に修正しました。
なんとなく自分で試してみると「エラー出てるやん!」慌てて直しました(^^;
スパム対策のためメールアドレスを表記するのをやめたので連絡の手段がこれしかなく、メッセージを書いてくださっても届かないという状況はあまりにもお粗末すぎますね。すみませんでした。

ページ作成:蒼月 白羽
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